監房かんばう)” の例文
監房かんばうの前には粗末なギコ/\鳴る腰掛が置いてあつた。上等兵はそれを指して「此所こゝで待つてをれ。」と云ひ捨てて行つてしまつた。彼は監房と向ひ合せに腰をかけてあたりを見廻した。
煤煙の匂ひ (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)