白鳥しらとり)” の例文
白亀の改元かいげん白鳥しらとり神瑞しんずゐ、八幡のはと、源家のはた、すべて白きは 皇国みくに祥象しやうせうなれば、天機てんき白熊はくいうをいだししも 昇平万歳しようへいばんぜいの吉ずゐ成べし。
若松の裏海岸、港とは反対のわきうらの外れに、白鳥しらとり温泉がある。温泉といっても、ほんのちょっぴり硫黄分のある湧水ゆうすいを、かしているだけだ。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
三河の横山という村では、産土神うぶすながみ白鳥しらとり六社さまの御神体が片目でありました。それ故にこの村には、どうも片目の人が多いようだということであります。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
たにをへだてた前方に、高からぬみねがそびえている。その白鳥しらとりの峰の七ごうあたりに、古い丸木まるき鳥居とりいが見える。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さらになほ歌もなき白鳥しらとりうれひのもとに
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
青浪あをなみ白鳥しらとりうつ
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「なんでござんしょうか——この遠駆とおがけの勝負の眼目がんもくは、つまり、あの白鳥しらとりみね大鳥居おおとりいまでいって、さっきの遠矢とおやを、一本ずつ持ってけえってくりゃあよろしいンですね」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これから御岳の中腹ちゅうふくまでりて、渓谷けいこくをわたり、それから白鳥しらとりみね大鳥居おおとりいまでいってかえってくるという遠駆けに、いくら名馬の手綱たづなをとったところで、しょせん、どうにもなりゃあしまい
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)