白虎びゃっこ)” の例文
「この地の形相をみまするに、青竜しょうりゅう白虎びゃっこぜん朱雀すざく玄武げんむの四神の配置にふさわしき土地、帝都の地としてまことに適当と存じます」
兵法へいほうに申す、小河しょうがひがしにあるを田沢でんたくといい、流水りゅうすいみなみにあるを青龍せいりゅうとよび、西に道あるを朱雀すじゃくづけ、北に山あるを玄武げんぶ、林あるを白虎びゃっこしょう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東京——(壱)——芸学校の教授にして、(弐)——術院の委員、審査員、として、玄武げんぶ青竜せいりゅうはいざ知らず、斯界しかいの虎! はたその老齢の故に、白虎びゃっことなえらるる偉匠である。
『淵鑑類函』三二〇に『河図かと』を引いて五方の神名を列ね、西方白帝神はくていしん名は白招拒はくしょうきょ、精を白虎びゃっこすといい、『文選』を見ると漢朝神虎殿あり、『山海経せんがいきょう』に崑崙山の神陸吾りくご虎身九尾人面虎爪
白虎びゃっこ池の菖蒲しょうぶの生えたみぎわを行くところ、蒼竜そうりゅう池の臥竜橋がりょうきょうの石の上を、水面に影を落して渡るところ、栖鳳せいほう池の西側の小松山から通路へ枝をひろげている一際ひときわ見事な花の下に並んだところ、など
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
中江川平太夫は白虎びゃっこ平太へいたと異名を取った大盗賊で、三十代に傷寒しょうかんを患って頭の毛は真っ白になりましたが、年はまだ四十そこそこ、ヨボヨボどころか恐ろしい体術の達人で、猿のようにはりを渡り
やぶ白虎びゃっこ
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
特にこのたびの凱旋がいせんでは、新たな降人、呼延灼こえんしゃくをはじめ、二龍、白虎びゃっこ桃花とうかの三山から——魯智深ろちしん武松ぶしょう、青面獣、施恩しおん、曹正、張青、孫二娘そんじじょう、周通、孔明
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戸ヶ崎夕雲せきうん夕雲流せきうんりゅうなる剣法が、神陰しんかげとひとしく、そもそも白虎びゃっこ和尚の禅機から発足していて、剣気と禅妙の味通、生死同風の悟徹の底から生まれているだけに
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……そしてまた、白虎びゃっこ山や清風山のあたりには、賊徒が多い。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)