“瘡蓋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かさぶた86.7%
さうがい6.7%
クルート6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水泳などに行って友だちや先輩の背中に妙な斑紋はんもんが規則正しく並んでいて、どうかするとその内の一つ二つの瘡蓋かさぶたがはがれて大きな穴が明き
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
アルコールに麻痺させた資本家共の瘡蓋さうがいだらけの良心には、「人類の理想」や「地上に於ける民衆の結合」や、「神の意志の体現」などは、到底分りつこはないのである。
工場の窓より (新字旧仮名) / 葉山嘉樹(著)
頭はぞっとするような吹出物と瘡蓋クルートに蔽われ、指の股には壁蝨だにが食いこみ、腹のあたりにわずかに纒いついている衣服の名残には、虱と南京虫が布目も見えぬほどに這いまわっていた。
カストリ侯実録 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)