“留南木”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とめぎ60.0%
とめき40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あいいて、ゆるく引張つてくゝめるが如くにいふ、おうなことば断々たえだえかすかに聞えて、其の声の遠くなるまで、桂木は留南木とめぎかおりに又恍惚うっとり
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それ、とふたつほこりをたゝいたが、まだしもうもしない、うつくしい夫人ふじんうつをそのまゝ、みぎ座布團ざぶとんをすゝめたのである。あへてうつりといふ。留南木とめぎのかをり、香水かうすゐかをりである。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
袷の衣紋えもんの乱れたまま、前褄まえづまを取ったがしどけなくすそを引いて、白足袋の爪先、はらりとこぼるる留南木とめきの薫。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふりあきからこぼれる長襦袢ながじゅばんが梓の手にちらちらとからむばかり、さっとする留南木とめきかおり。顔を見合せて
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)