“田芹”の読み方と例文
読み方割合
たぜり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだの花も咲かず蝶々も出ないのですが、路傍のよもぎ田芹たぜりが芽ぐんで、森の蔭、木立こだちの中に、眞珠色の春霞はるがすみが棚引いて、まだ陽炎かげろふは燃えませんが、早春のよそほひは申し分もありません。
土手には田芹たぜりふきが満ちて、蒲公英たんぽぽはまだ盛りに、目に幻のあの白い小さな車が自動車の輪に競って飛んだ。いま、そのかえりがけを道草を、ざるに洗って、縁に近く晩の卓子台を囲んでいたが
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とりにやる田芹たぜり摘みにと来し我ぞ
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)