この日、首斬役は、狩野工藤三親俊かののくどうぞうちかとしであったが、太刀を脇にひっ下げ、左手から後に廻り、あわや、太刀を振り下ろそうとしたが、どうにも目がくらんで打ち下すことができなかった。