“物情騒然”の読み方と例文
読み方割合
ぶつじょうそうぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と申しても、物情騒然ぶつじょうそうぜん、すぐとは望みも得まいが、やがてにおいては、秀吉様御自身、この方面へ御馬をすすめられる日のあるは見えておる。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
国事多端のおりからにも古例をえたまわず、民情洞察の意をもって鷹野の御成をおこなわせられること、誠にもって慶祝のいたり、物情騒然ぶつじょうそうぜんたる時勢、御道中警備の手はずには
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
同時につい先頃、織田軍によって、武田そのものをも跡かたもなく攻めつぶした甲州方面でも、物情騒然ぶつじょうそうぜん、蜂の巣をついたような妄動もうどうがあらわれ出した。固守、攻略、合流、分離の争乱が随所に起った。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)