前書きによると、翁は春の山で煮羹之九個女子あつものをにるここのはしらのおとめに逢った。非常に美しい。呼ばれてそばへ行く。しばらくすると乙女らは皆ともに笑みを含みつつ相譲っていう、誰がこの翁を呼ばうのかと。
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)