無上ムシヨウ)” の例文
ゆくりない日が、半年の後に再來て、姫の心を無上ムシヨウの歡喜に引き立てた。其は、同じ年の秋、彼岸中日チユウニチの夕方であつた。姫は、いつかの春の日のやうに、坐してゐた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)