湖月抄こげつしょう)” の例文
御出発なさる時に『湖月抄こげつしょう』と本間ほんけんの琴とを買っていただきましたから、「もう十分ですのに」とは申しましたが、若い時ですからやはり喜びました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
お兄様が洋行をなさる時、女学校入学前の私に置土産おきみやげとして下すった『湖月抄こげつしょう』は、近年あまり使わなかったので、きりの本箱一つに工合よく納めてあったのを、そのまま出しました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)