“海彼岸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいひがん50.0%
ウミノカナタ25.0%
カイヒガン25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしそれはまづ問はないでも好い。差当り此処に考へたいのは海彼岸かいひがんの文学に対する芭蕉その人の態度である。是等の逸話にうかがはれる芭蕉には少しも学者らしい面影は見えない。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
此は、言ふまでもなく私どもの常に持つてゐる仮定の一つ、海彼岸ウミノカナタの賓客が此土を来訪して、災厄を未然に祓ひ退けて行つてくれるといふ信仰の分化した、一方面に過ぎないのです。
神楽(その一) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
同じ村の生活者の一部が、週期的の来訪時と考へられた時期に、恰も遥かな——譬へば通例、海彼岸カイヒガンに在ると考へられた——国土から出発して来向つたもの、と信仰的に考へられて居た。