泰然ぢつ)” の例文
風雨を睨んで彼程の大揉の中に泰然ぢつと構へて居たといふが、其一念でも破壊るまい、風の神も大方血眼で睨まれては遠慮が出たであらう歟、甚五郎このかたの名人ぢや真の棟梁ぢや
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
何程仕事の大事ぢやとて昨日の今日は疵口の合ひもすまいし痛みも去るまじ、泰然ぢつとして居よ身体を使ふな、仔細は無けれど治癒なほるまでは万般よろづ要慎つゝしみ第一と云はれた御医者様の言葉さへあるに
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)