けれども七日になって、思いがけなく御納戸がしら沢本平太夫さわもとへいだゆうが訪ねて来た。そして「御用筋のはなしだから」といって寝所へとおり、かなりながいこと休之助となにか話していった。
日本婦道記:藪の蔭 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)