“氷刃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうじん75.0%
つらら25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
路傍の一草のごとく、それを見て去らんとすると、その刹那だ! 七本松の黒々とわだかまった闇の蔭にシーッと息をこらしているかのような氷刃ひょうじんの鋭気。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(まだ何もしらぬ青春の芽ばえのむかし。白河と璋子とが、われに与えたあの氷刃ひょうじんの思い、もあらぬ、ねた劫火ごうかの苦しみにくらべれば。……これほどなむくいは、なんでもない)
また彼の空いている右手には、氷刃つららのような白い裸の刀が、歩くたびに、ぎらぎら光った。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)