はてし)” の例文
はてしなき苦しみの世にくだり、またわが淑女の目に擧げられて美しき巓をばわが離れしその山をめぐり 一一二—一一四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
姨捨山の月霜にして、はてしなき谷の、暗きもやの底に、千曲川は水晶の珠数の乱るるごとく流れたのである。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
萩乃は、はてしなく迷い歩いた。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はてしが無いからきもえた、もとより引返す分ではない。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はてしいからきもゑた、もとより引返ひきかへぶんではない。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)