くわ)” の例文
この力はその作用によらざれば知られず、あたかも草木くさき生命いのち縁葉みどりのはに於ける如くそのくわによらざれば現はれず 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わたくしはのちよりして前を顧み、くわよりして因を推し、錦橋瑞仙のさいさはを信任することが稍過ぎてゐたのではないかと疑ふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
天高けれども報尽きては宝殿忽地たちまちに崩れ、魔王の十善、善おほいなればとてくわ窮まれば業苦早くも逼る、人間五十年の石火の如くなるのみならず天上幾万歳も電光に等しかるべし
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
そもや御身と我れ、時を同うして此世に生れしは過世すぐせ何のいん、何のくわありてぞ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
悪名あくみやうくわあり今日ある因縁の君を見し日は遠世とほよとなりぬ
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
蘇生浄化そしやうじやうげくわをひそめ
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
故にその衷に有する力はくわにしていんなり
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)