“東下”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あずまくだ44.4%
とうげ22.2%
あづまくだ11.1%
とうか11.1%
あすまくだ5.6%
あづまくだり5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかさま東下あずまくだりとしかいいようのない、仕度も仕度、たいへんな大仕度に、つづみの与の公、まずたましいを消さなければならなかった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「いずれにせよ、尊氏は、八座の宰相の身にありながら、君恩もわすれ、朝命も待たいで、無断、東下とうげをあえてしたことは確かとみゆる」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東下あづまくだりの路すがら、菊川きくがはの西岸に宿つて、末路の哀歌を障子に書きつけた中御門なかみかど中納言ちうなごん宗行むねゆききやうもさうである。
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
りに一歩をゆずり、幕末にさいして外国がいこく干渉かんしょううれいありしとせんか、その機会きかい官軍かんぐん東下とうか、徳川顛覆てんぷくの場合にあらずして、むしろ長州征伐ちょうしゅうせいばつの時にありしならん。
たとえば、国を出て東海道を東下あすまくだりの道中、また浅草の広小路で梯子乗りの芸当をやっている時も、えらい騒ぎを持上げたことがある。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そのむかし京役者の坂田とうらうは江戸の水は不味まづくて飲めないといつて東下あづまくだりをする時には、京の水を四斗樽に幾つも詰め込んで持つて往つたといふが