或る冬の日本郷肴町ほんごうさかなまちの小鳥屋の前に立って、その頃流行していたセキセイインコの籠のたくさん並んでいるのを見ていたが、どうもこの小鳥の極彩色の華美な衣裳いしょうと無限につづくおしゃべりとが
木彫ウソを作った時 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)