“曼珠沙華”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まんじゅしゃげ50.0%
まんじゆしやげ25.0%
ひがんばな14.3%
まんじゆさげ7.1%
ぼんばな3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
崖のくずれを雑樹またやぶの中に、月夜の骸骨がいこつのように朽乱れた古卒堵婆ふるそとばのあちこちに、燃えつつ曼珠沙華まんじゅしゃげが咲残ったのであった。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
曼珠沙華まんじゆしやげは田のくろの石地蔵が好きだ。むらがり寄つてお祭りする。この花は又墓場も好きだ。淋しさに燃えていられる処だからだ。
雑草雑語 (新字旧仮名) / 河井寛次郎(著)
たぶん妹か、めいらしい女のに声をかけると、曼珠沙華ひがんばなのようにあかちゃけた頭髪はくるッと振りむいて、ひどくいきどおった顔色で「赤ンベイ」をしてみせた。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
僅かに一本二本と咲き始めたころに見出でて、オヽ、もうこれが咲くのかと驚かるゝ花に曼珠沙華まんじゆさげがある。私の国では彼岸花といふが、その方が好い。
秋草と虫の音 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
火葬場は曼珠沙華ぼんばなにかくれたりはるかにしろきけむりたつ見ゆ
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)