曲殿きよくでん)” の例文
すると何日か後の夕ぐれ、男はむらさめを避ける為に、朱雀門すざくもんの前にある、西の曲殿きよくでんの軒下に立つた。其処にはまだ男の外にも、物乞ひらしい法師が一人、やはり雨止みを待ちわびてゐた。
六の宮の姫君 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)