揚屋入あがりやい)” の例文
同時に、町々は浪人の狩立かりたて、江戸表では長沢町の山県大弐やまがただいに、一昨夜南町奉行所の捕手にからめられて、一味のこらず、揚屋入あがりやいりとあいなった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
という声も涙声、母には死なれ、頼みに思う夫は揚屋入あがりやいり、あとに残るのは其の身一人ですから、思えばお町の身の上は気の毒なものでございます。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)