“手蹟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅせき57.9%
35.1%
しゆせき7.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし家柄はれっきとしたもので、この老母も桑名あたりの藩士の家に産まれただけに、手蹟しゅせきは見事で気性もしっかりしていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「なんだ……池さまへ、藤より……。大師流だいしりゅうのいい手蹟だ。こいつ文づかいもすると見える。とても陸尺なんぞの書ける字じゃねえ」
翌日果して熱海より便たよりはありけれど、わづかに一枚の端書はがきをもて途中の無事と宿とを通知せるに過ぎざりき。宛名は隆三と貫一とを並べて、宮の手蹟しゆせきなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)