所有あらゆる)” の例文
女王樣ぢよわうさま論據ろんきようでした、何事なにごとにせよ、まつた時間じかんえうせずしてうせられなかつたなら、所有あらゆる周圍しうゐたれでもを死刑しけいしよする。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
併し基督教の神の思想は、天地宇宙を人格化して、そして所有あらゆる見る可く觸る可き所謂物質を身とし、神を心として居るに近い。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
すなわち『大法炬陀羅尼経』に、悪世にこの世界所有あらゆる悪竜大いに猛威を振い、毒蛇遍満して毒火を吐き人畜をし殺し、悪人悪馬邪道を行い悪行を専らにすと説かれた。
もし果してさるものありとせば、しこの身自由となりし時、所有あらゆる不幸不遇の人をも吸収して、彼らに一縷いちるの光明を授けんこと、あながちにかたからざるべしとは、当時の妾が感想なりき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
わたし所有あらゆるしらべました、堤防どてました、それからかきも』として、はとあいちやんにはかまはず、『けどへびは!だれでもきらひだ!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
殺婦長者既に多くの妻を先立てし罪業をおそれ、新妻を娶るとぐさま所有あらゆる鎖鑰じょうかぎを彼女にわたし、わが家の旧法仏僧に帰依すれば、汝も随時僧に給事して、おこたるなかれというた。
次にラが木伐ききりの当番となり、林中に往き、縄で所有あらゆる樹をつなぎ居る、また見に来て問うにこたえて、一本二本は厄介故、皆持って往こうと言うと、その間に竜輩凍死すべければ、以後汝を休ませ