悄々しほしほ)” の例文
ふりしきる雪の中を、傘を畳んで悄々しほしほと足駄の雪をおとして電車の中にはいつた。涙ぐんだかおをふせて、はいつて来た唯だ一人の、子を背負つたとし子の姿に皆の眼が一時にそゝがれた。
乞食の名誉 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)