志操しそう)” の例文
さうして残された怒りつぽい父の一面は、子供の眼には父の志操しそうとうつり、むしろよい影響を与へてゐたやうに思ふ。
母たち (新字旧仮名) / 神西清(著)
「なにも理由なんかありやしない、潔癖だとか、志操しそう堅固なんていうものでもない、要するに、その方面にかけては育ちそくないであり怠け者だったんだ、そうだろう」
饒舌りすぎる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
加えなかったのは将軍の純忠によることです。また相互の礼は予は漢の臣、おん身も漢の臣、官位はちがってもその志操しそうに対する礼である。ご謙譲には及ばんことだ。いざ予の帷幕いばくへ来給え
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
地の世界をのがれたとて、依然として旧態を守り、これと同様に、地上にありて品性の高潔なるもの、志操しそうの確実なるもの、向上心の強きものは、死後において、決して悪魔の徒弟とはならない。