心利こころき)” の例文
「台所へおいて、飯喰わせておけ。走り使いなどさせて見て、心利こころきいたる見所があれば、茂助の手にかけ、小姓役を見習わすがよい」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
銀杏加藤ぎんなんかとうの家を去って後に、この奥方は清洲きよすへ移って、広大な屋敷の中へ、質素な住居をたて、心利こころきいた二三の人を召使って、静かに引籠ひきこもっているということ。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)