彦斎げんさい)” の例文
肥後の川上彦斎げんさいともう一人の刺客に襲われた時、象山は馬上で、彦斎は徒歩かちであったから、斬るには斬ったが、傷は至って浅かったから、象山はそのまま馬の腹を蹴って逃げ出したのを
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
肥後の熊本には川上彦斎げんさい、まった四国の土佐に於ては岡田以蔵、ここらあたりが名代の者だが、この道庵に比べりゃあ赤児も同然、甘えものだ、これ見ろ、この匙加減をよく見てから物を申せ
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
薩州に中村半次郎、肥後の熊本に川上彦斎げんさい、土佐の高知に岡田以蔵——ここらあたりは名だたる腕っこきだが、道庵に向っちゃあ甘いものさ——およそ、道庵のさじにかかって助かる奴は一人も無え
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「あれは肥後の川上彦斎げんさいといって、穏かでない男だ」
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)