“庭下駄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にわげた73.1%
にはげた26.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
座敷の隅々くまぐまにも眼に立つようなちりのないのを見とどけて、彼女は更に縁側に出て、三足ばかりの庭下駄にわげたを踏石の上に行儀よく直した。
番町皿屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「ちょっとそこまで行って来るとおっしゃって、そとへ出ていらしたばかりですよ。宅の庭下駄にわげたを突っかけて、番傘ばんがさをお差しになって。」
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
淺蜊あさりやア淺蜊あさり剥身むきみ——高臺たかだい屋敷町やしきまちはるさむ午後ごご園生そのふ一人ひとり庭下駄にはげた爪立つまだつまで、そらざまなるむすめあり。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「昨日の朝雨が降つた筈だ。——畑の端つこにある、生垣のところまで行つた足跡が澤山あるが、——おや/\、庭下駄にはげた跣足はだしと滅茶々々に入り亂れてゐる」