“庚申堂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうしんどう85.7%
かうしんだう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、庚申堂こうしんどうを通り過ぎると、人通りもだんだん減りはじめた。僕は受け身になりきったまま、爪先ばかり見るように風立った路を歩いて行った。
年末の一日 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
徳次に教えられた通りに、海辺の大通りを右へ切れると、庚申堂こうしんどうのそばに小さい草履屋が見いだされた。一人の男が店に腰をかけて、亭主と将棋をさしていた。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しながら女房に向ひ今朝土手際どてぎはなる庚申堂かうしんだうの前へ來たら土橋の所で此煙草入たばこいれを拾ひしゆゑ中を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お文コレ段右衞門マア強情がうじやう宜加減いゝかげんにおをつと三五郎が庚申堂かうしんだうの畑際でひろつて來た烟草入たばこいれ其中に穀平から杉戸屋の富右衞門さんの所へやつた手紙が這入はひつて居から杉戸屋の烟草入だといふ事が知れ然も其時わたしすぐに持て行うとする所へ貴殿おまへが來て其烟草入を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)