幽蘭香ゆうらんこう)” の例文
幽蘭香ゆうらんこういて合掌する。香煙はゆらゆらと立ち昇って、墓のおもてかすめ、そして、私は憮然ぶぜんとして、墓をみつめて立つ。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
青年の死後十日、約束により、万障放棄して六月九日朝九時、特急つばめで東京駅をつ。妻の注意によって、途中京都で降りて、名香幽蘭香ゆうらんこうを用意する。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)