“山百合”の読み方と例文
読み方割合
やまゆり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栗原山の山居にもいたあの山百合やまゆりにも似ていた可憐な——名を、おゆうといった女性であることは、もうあらためて問うまでもない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夕涼ゆふすゞみにはあしあかかにで、ひかたこあらはる。撫子なでしこはまだはやし。山百合やまゆりめつ。月見草つきみさうつゆながらおほくは別莊べつさうかこはれたり。
松翠深く蒼浪遥けき逗子より (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
山百合やまゆりは花終らば根を掘りて乾ける砂のなかに入れ置けかし。あれはかくせよ。これはかうせよと終日ひねもすたすきはづすいとまだになかりけり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)