ひるまえに、あらかじめ誘降状を送っておいた山岡美作守やまおかみまさかのかみの兄弟はその使者を斬り、城を自爆し、瀬田大橋にも火を放って、家中とともに甲賀の山中へ遁走とんそうしていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)