“小蟹”の読み方と例文
読み方割合
こがに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀子はそこで七八つになり、昼前は筏に乗ったり、攩網たもふなすくったり、石垣いしがきすきに手を入れて小蟹こがにを捕ったりしていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
庭へおりて見ると、小篠こざさの芽が、芝にまじって、すこやかな青さで出ていた。そのかげを赤い小蟹こがにが、横走りにけたり、はさみで草を摘んで食べている。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ふと貞之助は、足許に小蟹こがにが二匹ちょろちょろ歩いているのを見つけたが、大方この蟹どもは今の小川が氾濫したので、線路の上へ逃げて来たのであろう。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)