吉川元春は、自身、安芸あきを発し、同じ頃、秀吉は、占領地を宮部善性坊みやべぜんしょうぼう、木下重堅しげかたの二将にあずけて、姫路へ退陣して行った。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ひとりは宮部善性坊みやべぜんしょうぼうというもの。もう一名は京極曲輪をあずかる老臣の一人、大野木土佐守にございまする」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さわぐな。持て余すほどな荷物なら、いつでも、この首、この胴を、べつべつにして持って歩け。このになって、逃げかくれするような宮部善性坊みやべぜんしょうぼうではない」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「それがしの留守と見、横山城は夜襲をうけていました。もとより直ちに撃退しましたが、その折、生擒いけどった敵方の勇僧に、宮部善性坊みやべぜんしょうぼうなるものがおりました」
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)