娘子じょうし)” の例文
一方に、海外の殖民地を見て来た人なぞには、よく日本の娘子じょうし軍の威力を千切ちぎる人がある。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
思わぬこの娘子じょうし軍の出現にいきなり前方をかれて、たじたじとなるとガソリンの爆音のみ、いたずらに我が天心へ反響さして、さて停ると、ますますはしゃいで、浮かれて
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
娘子じょうし久しく待つ、何ぞ一向いっこう薄情かくごとくなる」と、云って遂に喬生ととも西廊せいろうへ入って暗室の中へ往くと、の女が坐っていて喬生をせめ、その手を握って柩の前へ往くと
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
娘子じょうし軍をひきつれて若紫は、ちたばかりの町へすぐさま乗りこんで行ったのだ。その若紫に会ったのは、俺がピーを買いに行ったからだが、そこんところをちょっと言うと——。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
陸海軍一致したら、娘子じょうし軍百万ありといえども恐るるに足らずだ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
その板橋店には三娘子じょうしという宿屋があった。
蕎麦餅 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
板橋はんきょうの三娘子じょうしが驢馬になってるぞ」
蕎麦餅 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)