姉様冠あねさんかぶ)” の例文
昔、ろうの岸にあった古柳ふるやなぎの名残とかいう空井戸の側に、夜目にもしるきといいたい女が、つまを折って腰帯に結び、手拭の端をつまんで姉様冠あねさんかぶりをしなおしている。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)