如是我聞にょぜがもん)” の例文
「いずれ、それは……その、如是我聞にょぜがもんという処ですがね。と時に、見附を出て、美佐古みさご(鮨屋)はいかがです。」
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神が出ても仏が出てもいっこう差支さしつかえないが、たかが如是我聞にょぜがもんの一二句で、あれ程の人騒がせをやるのみならず、不動様まで騒がせるのは、開明の今日こんにちはなはだ穏かならぬ事と思う。
最初に『灤陽鎖夏録らんようしょうかろく』六巻を編み、次に『如是我聞にょぜがもん』四巻、次に『槐西雑誌かいせいざっし』四巻、次に『姑妄聴之こもうちょうし』四巻、次に『灤陽続録らんようぞくろく』六巻を編み、あわせて二十四巻に及んだものを集成して
こんな如是我聞にょぜがもんなどという拙文をしたためるのは、気が狂っているからでもなく、思いあがっているからでもなく、人におだてられたからでもなく、いわんや人気とりなどではないのである。
如是我聞 (新字新仮名) / 太宰治(著)
すなわちいわゆる如是我聞にょぜがもん、こういう話があるのだから語らずにはおられぬという中でも、やはりうそだとは思わずに、聴いてくれるような聴手の、少しでも多いことを念じていたのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
発端ほったん 如是我聞にょぜがもん
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)