大胆不敵だいたんふてき)” の例文
旧字:大膽不敵
二十面相というやつは、そういう大胆不敵だいたんふてきなまねをして喜んでいるのです。そんなたくみな変装のできるやつが、ほかにあろうとは考えられません。
妖怪博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
単に男というときは、ただちに男らしいとかあるいは剛毅ごうきとか、あるいは大胆不敵だいたんふてき、あるいは果断かだん勇猛ゆうもう、あるいは任侠にんきょうというような一種の印象いんしょう惹起じゃっきす。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
みなまではせず、老爺ぢいまゆ白銀しろがねごとひかりびて、太陽むかかゞやかした。手拍子てべうしつやう、こし麻袋あさぶくろをはた/\とたゝいたが、おにむかつていしきく、大胆不敵だいたんふてきさまえた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ゆうべ暗号の半分をぬすみだしていった悪者が、大胆不敵だいたんふてきにも、電話をかけてきたのです。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
いくら大胆不敵だいたんふてきの二十面相でも、もう正体がわかってしまった今、探偵と肩をならべて、ホテルの人たちやまり客のむらがっている玄関を、通りぬける勇気はなかったのです。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
黒い魔物は、大胆不敵だいたんふてきにも三人の目の前で、のろいの宝石をうばいさったのです。
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
いずれにしても、大胆不敵だいたんふてき傍若無人ぼうじゃくぶじん怪盗かいとうといわねばなりません。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
からだは小さいけれど、大胆不敵だいたんふてきな少年です。
鉄人Q (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)