大河内おおこうち)” の例文
山の主任が立上って、内務省から派遣された大河内おおこうち参事官を紹介し、何か不平でも希望でもあらば申立てる様仰せられたから、其旨申伝えると述べて着席する。
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
それから、もう一ヶ所は谷中やなかで、団子坂を降りると石橋がある。その側に地面四百坪に家作の附いたところ。も一つは、善光寺坂の上で、大河内おおこうちの邸の上、一方がやぶであった。
日本人のものでは長岡ながおか博士の「田園銷夏しょうか漫録」とか岡田おかだ博士の「測候瑣談さだん」とか、藤原ふじわら博士の「雲をつかむ話」や「気象と人生」や、最近に現われた大河内おおこうち博士の「陶片とうへん」とか
科学と文学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
当時朝から晩まで代る代るに訪ずれるのは類は友の変物奇物ばかりで、共に画を描き骨董こっとうを品して遊んでばかりいた。大河内おおこうち子爵の先代や下岡蓮杖しもおかれんじょう仮名垣魯文かながきろぶんはその頃の重なる常連であった。