大槻磐渓おおつきばんけい)” の例文
そばには二個の大きな碑が建てられて、一方は太政だじょう大臣三条実美さんじょうさねとみ篆額てんがく斎藤竹堂さいとうちくどう撰文、一方は陸奥守むつのかみ藤原慶邦ふじわらよしくに篆額、大槻磐渓おおつきばんけい撰文とある。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この日枕山と同じく招がれた賓客は梁川星巌、大槻磐渓おおつきばんけい森田梅磵もりたばいかん、鈴木松塘、西島にしじま秋航、竹内雲濤の諸家であった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私は彼の文を読んで先生は実に大剛の士であると思ったのです、大槻磐渓おおつきばんけいの『近古史談』というのに、美濃みのいくさに敵大敗して、織田おだ氏の士池田勝三郎
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
一人は秋田の人で、文久ぶんきゅう二年大槻磐渓おおつきばんけい先生の重刻になる『雪華図説』が送られて来た。もう一人は九州の人で『北越雪譜』の七冊ぞろいの大変保存のよい本が幸運にも手に入ったわけである。
語呂の論理 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)