大業たいぎょう)” の例文
(中略)故に百家の書読まざるべきものなく、さすれば人間一生の内になし得がたき大業たいぎょうに似たれども、其内しゅとする所の書をもっぱら読むを緊務とす。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
思想ほど恐しき力はない。人の動くのはみな思想の力によるのである。すなわち世の細事大業たいぎょうも機械にたとうれば思想なる原動力の発現にほかならない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
羅子浮らしふふんの人であった。両親が早く亡くなったので、八、九歳のころから叔父おじ大業たいぎょうの許へ身を寄せていた。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
自分ならで、たれが、この大業たいぎょうによくあたるものがあろう。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)