大方だいほう)” の例文
「おれは黄巾の残党、大方だいほう裴元紹はいげんしょうというものだ。この山中を無事に越えたいと思うなら、その赤兎馬をくれてゆけ」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大方だいほう中方ちゅうほう小方しょうほうなどというのは、方師ほうし術者じゅつしゃ・祈祷師)の称号で、その位階をも現わしていた。黄巾賊の仲間では、部将をさして、みなそう呼ぶのであった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おう大方だいほう、これにいたか」と、李と呼ばれた男も、そのほかの仲間も、つづいて驢の鞍から降りながら
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
りゅう——」と、大方だいほう馬元義ばげんぎは、腰かけている石段から、寺の門を、あごでさした。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)