夜這よばい)” の例文
夜這よばいにまで来られるほどに、熊という猛獣族の中に、馴染なじみをもっているとは思い出されないのです。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
浦和県知事間島冬道まじまふゆみちの催した懇親会では、塩田良三りょうさん野呂松のろま狂言を演じ、優善が莫大小メリヤス襦袢じゅばん袴下はかました夜這よばい真似まねをしたことがある。間島は通称万次郎、尾張おわりの藩士である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
僧「はゝ、夜這よばいが来たな」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「はははは、まず人に見られなくってよかった。夜這よばいに出かけて犬に追っ飛ばされた図なんぞは、あんまりみっともいいもんじゃあねえ、仲間の折助どもに見られでもしてみろ、いいかげんお笑いの種だ」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)