“多人数”のいろいろな読み方と例文
旧字:多人數
読み方割合
たにんず89.7%
おおぜい3.4%
おほく3.4%
たにんずう3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男「おおきに待遠まちどおだったろうな、もっと早く出ようと心得たが、何分なにぶん出入でいり多人数たにんずで、奉公人の手前もあって出る事は出来なかった」
あの小僧のいわく因縁、故事来歴を知らねえから平気で雇ったにちげえねえんだ。悪いこたあ云わねえから早く船長おやじに話して、あの小僧を降してもらいな。多人数おおぜいの云うこたあ聴いとくもんだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
伯母さん止めずに下されと身もだへしてののしれば、何を女郎め頬桁ほうげたたたく、姉の跡つぎの乞食め、手前てめへの相手にはこれが相応だと多人数おほくのうしろより長吉、泥草履つかんで投つければ
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こゑこもつてそらひゞくか、天井てんじやううへ——五階ごかいのあたりで、多人数たにんずうのわや/\ものこゑきながら、積日せきじつ辛労しんらう安心あんしんした気抜きぬけの所為せゐで、そのまゝ前後不覚ぜんごふかくつた。……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)