冢不騫ちようふけん)” の例文
宇清蔚うせいうつ冢不騫ちようふけん尾間生びかんせいである。宇は大坂へ往くのに、往反ともに嵯峨に立ち寄つた。往路には霞亭が「楓葉為塵梅未開、非君誰肯顧蒿莱」と云つて迎へた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
堂に書幌しよくわうが垂れてある。恒心社同人の贈る所で、「冢不騫写大梅、韓君聯玉題詩其上」と云つてある。冢不騫ちようふけん、名は寿じゆ、大塚氏、不騫は其あざな、信濃国奈賀郡なかごほり駒場駅こまばえきの人である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)