円満具足えんまんぐそく)” の例文
円満具足えんまんぐそく相好そうごうとは行きませんかな。そう云えばこの麻利耶観音には、妙な伝説が附随しているのです。」
黒衣聖母 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこにはよどんだ水が流れの清冽せいれつさをしらないような、古さだけがあった。正直いちずな貧しい漁師の一家にとっては、それが円満具足えんまんぐそくのかぎりなのだろうかと、ひとりもどかしがる大石先生だった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
円満具足えんまんぐそくの己れをした
傾ける殿堂 (新字旧仮名) / 上里春生(著)