其金それ)” の例文
で間島さんは特に発起ほっきされて私のために幾分の寄贈金を集めてくれた。其金それが四百五十三ルピーばかりありました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
もとより家尻を切って取った八百両の内の金子かねだと云うから、いず其金それを呉れた奴が有るんだろうが、其奴そいつが出さえすればいんだが、お調べが容易に届けばいが
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
其金それさえさがしあてれば、柳生は貧乏どころか、日本一の富裕ふゆうな藩になるだろう。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
もちろんその者に仏教上の信心がなくってもこれを上げるのを名誉とし、また其金それを多く上げるのを商法的生活にもって得意として居る商業家もあるようでございます。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
武「いや其金それを取った賊は拙者だ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一人でそれだけ沢山な施しをしたからと言って別段特遇を受けるということもなく、ただ其金それを上げて自分の道徳を積んだと言うて喜んで居るのであります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)