“備中守”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びっちゅうのかみ85.7%
びつちうのかみ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうなると、歴史上の事実として、安政元年正月に、小判三万両を携えて、京都へ上った堀田備中守びっちゅうのかみ正睦まさよしの、あつらえ向きの事件がある。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
文政十二年三月十七日に歿して、享年五十三であったというから、抽斎の生れた時二十九歳で、本郷ほんごう真砂町まさごちょうに住んでいた。阿部家は既に備中守びっちゅうのかみ正精まさきよの世になっていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
いか按摩あんま、とばゝつて、備中守びつちうのかみゆびのしなへでウーンとつたが、一向いつかうかんじた様子やうすがない。さすがに紫色むらさきいろつた手首てくびを、按摩あんまさすらうとせず
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ふ。其処そこしぶりながら備中守びつちうのかみ差出さしだうでを、片手かたて握添にぎりそへて、大根だいこんおろしにズイとしごく。とえゝ、くすぐつたいどころさはぎか。それだけでしびれるばかり。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)