“伽藍堂”の読み方と例文
読み方割合
がらんどう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
空いた場所の畳だか薄縁うすべりだかが、黄色く光って、あたりを伽藍堂がらんどうの如くさびしく見せた。彼は高い所にいた。其所で弁当を食った。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大きい寺も伽藍堂がらんどうになってしまって、正面の塔に据え付けてあるクリストの像が欠けて傾いている。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
にぎわいますのは花の時分、盛夏三伏さんぷくころおい、唯今はもう九月中旬、秋のはじめで、北国ほっこくは早く涼風すずかぜが立ますから、これが逗留とうりゅうの客と云う程の者もなく、二階も下も伽藍堂がらんどう、たまたまのお客は
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)